これ、読みました。

 
ナナメの夕暮れ [ 若林 正恭 ]

オードリー若林正恭さんの新刊。

ダ・ヴィンチでの連載をまとめたもの、
プラス書き下ろしエッセーという構成です。

若林さんの著書と言えば、つい最近読んだこちらが記憶に新しいのですが。
(出版されたのは結構前です)

 
完全版 社会人大学人見知り学部 卒業見込 (角川文庫) [ 若林 正恭 ]

↑のときは、タイトルにもあるとおり、
人見知りでネガティブで自意識過剰を自覚する若林さんのつづる文章が
同じく人見知り・ネガティブ・自意識過剰な私にとっては共感できまくりで、
「あー分かる分かる!」と相槌を打ちながら読んだのですが。


今回の「ナナメの夕暮れ」は本の冒頭で
「人見知りは治った!」
と若林さん自身が宣言していることもあって、
共感できるところはそんなにないと言うか
「思慮深くて語彙が豊富な人のフツーに面白いエッセー」
って感じだな~(期待してたわりにちと残念・・・)
という気持ちで読み進めていきました。

が、その思いが一変したのが、
後半の書き下ろし部分の第一章目。

「ナナメの殺し方」という章です。

 201809_ナナメの夕暮れ

思わずページに付箋貼っちゃったよ。

私、(恥ずかしながら)物事や他者に対して
何かと否定的な見方をしちゃうんですが、
それって理由を突き詰めていくと
結局は自分を肯定できていないからなんですよね。

自分を肯定できないからこそ、
周りを否定することで自分を肯定する。
という自己防衛です。
サイテーじゃな。

我ながらこじらせてんなーと思いますし、
ナチュラルにポジティブな人が見たら
「めんどくせーやつだな!!」
と言いたくなるでしょうね。

で、そういうネガティブな心理状態を、
若林さんが的確な言葉でバッサリ書いています。

ちと抜粋。

********************
価値下げによる自己肯定は楽だから癖になる。
(中略)
何でも”みっともない”と片付けて、自分は参加しなかった。
そうやって他人がはしゃいでいる姿をバカにしていると、自分が我を忘れてはしゃぐことも恥ずかしくてできなくなってしまう。
(中略)
誰かに”みっともない”と思われることが、怖くて仕方がないのである。
そうなると、自分が好きなことも、他人の目が気になっておもいっきり楽しむことができなくなってしまう。
それが行き着く先は「あれ?生きてて全然楽しくない」である。
他人への否定的な目線は、時間差で必ず自分に返ってきて、人生の楽しみを奪う。

何をやっていても、”他人の目からはどう見えているのであろう?”と気になって夢中になれない。
(中略)
遊んでいても、仕事をしていても、他人のジャッジの目線が気になって、生きていること自体があまり楽しくなくなる。
(中略)
そうなってしまうと、なんとか自分を肯定しようとして、他人や物事に対しての価値下げをさらに加速させてしまう。
********************

キャー!!!

耳が痛い!Σ( ̄□ ̄|||)

中略ばっかりで伝わらなかったらスミマセン。

そう。

他人を否定することで自分を肯定する。
 ↓
ガラスの自己肯定だから、
他人に否定されて崩れるのが怖い。
 ↓
否定を恐れて好きなように振舞えない。
 ↓
なんか楽しくない。
 ↓
自分ってダメだなーと自己嫌悪。
 ↓
他人を否定して・・・
(以下繰り返し)

の無限ループになるんですよね。

これ、もともとポジティブに生きてる人に
一段上から指摘されたりしたら
カッチーンとしちゃうと思うんですけど、
それを乗り越えた人から言われると
すんげー身に染みる・・・。

でね。

これを若林さんがどう乗り越えたかと言うと、
いきなり他人に対して肯定的になることはハードルが高いので、
まずは「肯定ノート」というものを用意して
自分がやっていて楽しいと思えるもの
どんな小さなことでもどんどん書いていったそうな。
それで「自分が好きと思えるもの」が分かれば、
他人の好きなことも尊重できるようになる。

で。

********************
”好きなことがある”ということは、それだけで朝起きる理由になる。
”好き”という感情は”肯定”だ。
つまり、好きなことがあるということは”世界を肯定している”ことになる。
そして、それは”世界が好き”ということにもなるという三段論法が成立する。

だから逆に、なんでも否定ばかりしている人は”世界を否定”していることになるから、生きているのが辛いのだ。
それは、”世界が嫌い”ということになるから。
********************

だって!

うーん。

超 名 文 !!!

あのね、もう全部書き写したいくらい名文ばっかりなんです。

この一章にだけお金払ってもいいくらい。

私が否定的な人間だから余計に言葉が刺さるんでしょうけど、
この本質を突いた表現はスゴイな!と驚嘆しました。
我ながら浅い感想じゃな・・・。

ってことでね、私もとりあえずは、
自分自身の「好き」を尊重していこう!
と思いました。
「コレ、好きだな」とか「楽しいな」って思うことがあっても、
何やかやと言い訳して踏み出せなかったりのめり込めなくて、
結果として「無趣味な人」になってしまっているので・・・。
好きだなと思ういろいろなことに
思い切って「ハマって」みて、
なおかつそれを「公言」してみようかなと
思ったのでした。

目指せ、肯定的な自分!!

って40代も目前にして何言ってんだって感じですかね。

ということで、感想というよりは、
抜粋&覚え書きという感じでしたが、
読んでとっても良かった一冊だったので記録しておきました。

前半の連載をまとめた部分より、
後半の書き下ろし部分がかなり読み応えあり!
そして声に出したいくらいの名文連発です。
自称ネガティブな方はぜひご一読を。笑。
魅力を伝えきれなくてスミマセン。

ちなみに昨年から読んだ本を記録すると同時に、
◎、〇、△、×の4段階で満足度を記録しているのですが。


今年は◎評価になった本がすごく少なくて・・・。
(読んでる数自体が少ないのもありますが)

なんだか読書への熱意が下がっていたのですが、
久しぶりに◎評価の本となりました!

こういう本に出会えるのは幸せなことですね。

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