またまた更新の間が空いてしまいました。

そして・・・やっと春休みが終わった!!
上2人は中学生&小学校高学年なので春休みと言えどほったらかしですけど(三男は保育園)、やっぱり常時いると落ち着かないし(2人とも全然遊びに行ったりしないでずっと家にいるタイプ)、お昼は用意しないといけないし・・・。

そんな状況だと、ブログに気持ちが向かいませんでした( ;∀;)

ということで、やーーーーっと待望の一人時間なので、遅くなりましたが3月の読書ログです。

※今回、全てリンク先amazonとなっております。


 

元麹町中学校の校長である工藤勇一さん(当たり前にとらわれない教育改革をいろいろ実行したことで有名だそう)と、脳神経学者の青砥瑞人さんというお二人による教育論。

すっごくありがちなタイトルですけど・・・。フワッとしたタイトルと比べて内容は科学的論理的で、読んで良かった1冊でした。
本の論点としては、子育てにおいて大事なことは「心理的安全性」である(=むやみに叱られない、責められない)という点に尽きていて、それ自体は目新しい内容ではないんですが、脳神経学的な観点からなぜ重要なのか、中学校の教育の現場でどう実践していったのか、という観点で書かれているので、かなり納得感がありました。

ただ、「心理的安全性」と並んで重要なこととして、「メタ認知を育む」ということについて本の後半は書かれているんですが、こちらは蛇足だったかなという感想が否めない・・・。
前半の科学的、論理的、実践的な内容に比べてちょっとフワフワとしているというか、「それってあなたの感想ですよね?」(byひ○ゆき)と言いたくなる箇所が結構多かったんですよねー。

読む価値はある1冊だと思いますが、本書の価値は前半に詰まっていて、前半だけ読めばOKかなーと思いました。


 

これはKindleUnlimitedの対象だったので、暇つぶし的にダウンロードして読んでみました。
今も対象です。

様々な失敗事例(飛行機事故や医療ミスなど)、およびそれに対する事後的な対応などを取り上げて、「失敗」の分析をした1冊です。

ただ、「失敗」そのものというより、副題にも「失敗から学習する組織、学習できない組織」とあるように、失敗自体は起こる前提として、それを教訓として次に生かしていけるか否かの分かれ道はどこなのか(=失敗後の対応)というのが本書のテーマと言えると思います。

学習できる組織の筆頭は航空業界で、航空事故が発生した場合は乗務員の責任を追及したり処罰したりするのではなく、「どうしてそうなってしまったのか」というシステム側の原因を探り、問題があれば改善していくという方針が徹底しているんだそうな。「人を責めるな、仕組みを責めろ」ということですね。なので、乗務員も積極的に調査に応じるようになる。
結果として、事故率が約240万フライトに1回と驚異的な低い数字となっているんだとか。

対照的に学習できない組織の筆頭は医療業界で、医療ミス発生時は医療者の責任追及という形になってしまうので、当事者は責任回避のために調査が入ることに対して消極的になってしまう。
つまり「失敗の原因」を分析して次に生かすことができないというわけですね。

これ自体はビジネスにおける失敗の本ですが、何となく1冊目に読んだ「自律できる子の育て方」に通じるものがあるというか、結局は「心理的安全性」が担保されているかどうかが重要なんだなーという感想。
何かあったときに「責められる」ようだと、本心や本当にあったことは言いにくくなるわけで、結果本質にたどり着けず同じことを繰り返してしまう・・・。正直に言っても責められない安心感を日頃から醸成しておくことが仕事でも教育でも大事ということですね。

ということで、読み物としても面白かったですし、子育て目線で読んでも有益な1冊でした!

騙し絵の牙 [ 塩田武士 ]

 

斜陽産業と言われて久しい雑誌業界で悪戦苦闘する編集長が主人公の小説です。
仕事ができて、ユーモアに溢れていて、人徳もあって、業界内でも一目置かれている主人公ですが、出版業界に身を置いているのは、とある目的のためで・・・というストーリー。

表紙が大泉洋さんなんですけど、まさに「大泉洋」をイメージしながら書いた1冊ということで、軽妙な語り口とかほんとそのまんまで、人物像をよく捉えているなぁと感心します。

ただ、私読む前ちょっと勘違いしてまして・・・。

塩田武士作品で読んだことがあったのは、グリコ森永事件をモチーフにした「罪の声」だけだったので。

 

「塩田武士=ミステリー作家」なのかと思ってたんですよね。

読書ログも書いてます↓



なので、この「騙し絵の牙」もミステリーと思って読み始めたら全然違いました。
タイトルにも「騙し絵」って入ってるので、いろいろな場面は伏線にすぎず最後にバーンってひっくり返るのかななんてワクワクしながら読んでたら、そのまま終わっちゃって「え・・・これで終わり?」と拍子抜けしてしまいまいした。
最後に明らかになる主人公の真の目的というのも、別に驚くようなものではないというか、ありがちと言うか・・・。
これはミステリーではなくお仕事小説ですね。

まぁ面白くはありましたけど、若干期待外れだったかもという1冊です。
いや、私が勘違いしてただけなんだけど。

歪んだ波紋 [ 塩田武士 ]

 

これも3冊目と同じ、塩田武士さんの著作。
新聞やWebニュースの誤報をテーマにした連作短編集です。

こっちは面白かった!!
社会派小説でもありミステリー要素もあり、騙し騙されの駆け引きあり、で引き込まれてあっという間に読んでしまいました。

男同士のドロドロした足の引っ張り合いっぷり(女性が主人公の話もありましたがあくまで一線をしりぞいた元記者という位置づけ)は、横山秀夫作品のD県警シリーズに近い雰囲気で、渋さ満載ですけどジワジワ来ます。

 

でも夫に「面白かった?」と聞かれて「面白かったよ、横山秀夫みたいで」と答えたら渋い顔してたので、好みによるでしょうね(;'∀')

とにもかくにも、塩田武士作品に「罪の声」から入ったなら、2冊目はこっちの方がおススメですね!!

きれいになりたい気がしてきた [ ジェーン・スー ]

 

美容雑誌「美ST」に連載していたものをまとめたエッセイです。

美STと言えば「美魔女」という言葉の生みの親でもあり、美容意識の高い方御用達の雑誌だと思いますが。
私にはとんと縁のない世界じゃ。

ジェーン・スーさん自身、美を売りにしている芸能人ではないですし、これまでのエッセイ(数冊しか読んだことないけど)もどちらかと言うと不美人的な立場で斜に構えたスタンスのものが多いですが、これもまた美容雑誌の連載と言えどそのスタンスはあまり変わりません。
でも、一方で50歳が視野に入り始め、あくまで「自分のため」に美を追求していっても良いんではないか?という前向きなスタンスに変化してきたことも語られている1冊です。

サラサラと読めるライトなエッセイですが、感想は、

ジェーン・スーさん、めちゃ努力してるやん・・・。

の一言でしょうか。

ジムに通ったり、ヘアアレンジを動画見て研究したり、私から見るとめちゃくちゃ意識高いですわ。いや、偉いよ・・・。

ということで、美容に関する実用書ではないんですけど、「なるほど、美に対する努力というのはこういうものなのか」と目を開かせてくれる1冊となりました。
時々パラパラと読み返して、堕落しがちな自分への戒めとしたいと思います。

余談ですけど、私はジェーン・スーさんが有名になってから知ったので、音楽やメディア業界のメインストリームをガンガン歩んできた華麗な経歴の方かと思ってましたが、ちょっと調べてみると結構苦労されてるんですよね・・・。
今の華やかな一面だけを見ていて読むとカチンとくる場所もあるんですけど、これまでの経歴を知ってから読むと共感に変わる箇所もありの1冊でした。

首折り男のための協奏曲 [ 伊坂幸太郎 ]

 

前月は伊坂幸太郎作品漬けでしたが、今回はこの1冊のみ。
長男から拝借して読みました。

伊坂作品ではお馴染みの泥棒の黒澤も登場する連作短編集。
黒澤に加えて、首を折って殺す殺し屋、その殺し屋に瓜二つだけど気弱な男性、この男性の隣に住む老夫婦などが、時系列前後しながら入れ代わり立ち代わり登場してストーリーが進んでいきます。
ただ、一応「連作」ではありますが、短編同士のつながりはあまり強くないですかね。
黒澤が登場するだけで、他のストーリーとは何の関係もない短編もあったりします。

バラバラに見えた短編同士が段々つながっていって、最後に1本のストーリーになるみたいなのが連作短編集の醍醐味だと思っているんですが、そこまでの仕掛けはない感じです。
後書きには敢えてそうしているみたいなことが書いてありました。

ちなみに1話目はもともとこちらに掲載されていた作品で、過去に読んだことがありました。

 

殺し屋にそっくりな気弱な男性と、いじめにあっている中学生のお話なんですけど、これ単体では短い話の中にいろいろギュッとつまっていてすっごく面白かったんですよね~。
これが連作短編の1話になってしまったことで、ちょっと面白さが薄まってしまった気もしています・・・。

1話1話はザ・伊坂作品で間違いなく面白いとは言え、「連作短編」好きとしては若干不完全燃焼かな・・・という1冊でした。


以上!今月は6冊。
振り返ってみれば、教育書、ビジネス書、小説、エッセイとなかなかバランスの取れた読書月間となりました。

4月はもう1週間経つのに全然読書してない・・・。
春休みも終わったことだし、積読本もあるのでそろそろ読書再開したいと思います。

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